前の記事にちょろっと書きましたが。
ようやく観ました。
映画『ソラニン』です。
本当は劇場に観に行きたかったけど、いつのまにか終わってたという…(泣
浅野いにお原作の漫画を宮崎あおいと高良健吾がダブル主演で映像化した作品。
ダブル主役と言っても、ほとんど宮崎あおいがメインみたいなもんですが。
印象としては元々あったいにお作品のアクの強さが取れ、大衆向けにアレンジされた
ソラニンって感じ。
あ、でもストーリーが変わってるとかそうゆうのではないです。
あくまで演出面としての話。
感想はネタバレありです。
以下続く
はぁ~…
宮崎あおい可愛いなぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!あれで俺とタメなんだぜ。
青春モノとしては傑作の部類に入るんじゃないかしら。
大筋は原作と同じです。
簡単なあらすじ。
社会人の芽衣子(宮崎あおい)は彼氏の種田(高良健吾)と将来に漠然とした不安を抱えつつも楽しい同棲生活を送っていた。
種田はアルバイトの合間にバンドをやっており、バンド仲間の加藤(近藤洋一:サンボマスター)とビリー(桐谷健太)と細々とやるも、逃げの姿勢の種田。
そんな種田は芽衣子との、あるきっかけで本気でバンドをやろうと決意します。
衝突や和解、様々な想いが錯綜し、幸せになろうと決意する2人。
しかしその幸せは本当のものなのか、思い悩む種田は……。
そして芽衣子の心に空いた穴。
悲しみにくれる芽衣子が踏み出す一歩とは―
冒頭に語った演出面の違いっていうのは、いにお作品にあるエキセントリックなギャグ表現やどこか毒のあるネタを極力カットしているという点。
それがいにお作品の魅力の一つでもあるとは思いますが、逆にそれらを省いたおかげでスッキリした印象に。
時間制限のある
映画ならではの編集ですかねー。
で、
感想ですが
ソラニンって作品はかなりモラトリアム作品だと思うんですよ。
子どものままじゃない、大人にもなりきれない。
大人や社会に適応するものに反発し、でも自分は認められたいという思い。
こんなの自分じゃない、という言い訳。
それでも前に進まなくてはいけない。
そんなモラトリアムな世代に共感と一撃を与える、そんな作品なのかなぁ。
ここで他のモラトリアム作品より頭飛びぬけてると思うのは
「一撃」があること。
社会に染まることを否定し続けた前半の芽衣子。
かといってその否定のベクトルをどこへ向けることも無く持てあまします。
その
否定のベクトルは種田の死と言う最悪の形で跳ね返ってくる。
そうして初めて芽衣子は否定に使ってた自分のベクトルをある一つのこと、「バンドをやる」ということに向けます。
こういっちゃあアレですが、前半の芽衣子の態度は確実に種田を追い詰めてます。
特にCD会社の件は受ける受けないの問題ではなく「種田が選択するかしないか」という点だったのでは。
自分の将来を自分ではなく他人に決められること。
それがきっと一番こたえるんじゃないのかなと。
しかしこれらのことは芽衣子に責任があるわけではなく、結果としてこうなってしまっただけのこと。
それでもこの辺りのストーリーの持っていき方は残酷ながらも秀逸だと思ったり。
「幸せだ」「ホントに?」「本当さ」「ホントに?」のシーンは映像化されても相変わらず心揺さぶられて泣ける。
まーそんなこともありながら、物語の後半は芽衣子が新たな一歩を踏み出すために種田のギターを手にするわけですが。
原作だと、ギターを手にするのは「芽衣子が種田がいたことを証明する(芽衣子主体)」って感じだけど、
映画では「種田がいたことを証明するのが芽衣子(種田の証明主体)」って感じ。
なんだろ、メインに据えたいものが逆になってる気が。
といっても、やはりストーリー的にはここからが盛り上がるところですね。
立ち上がる芽衣子はやはり応援したくなりますし、周りの支えもいい感じです。
ちなみに後半からビリー株が急上昇すぎる。
かっこいい、かっこいいよビリー。
桐谷健太はまり役すぎるよ…。
でも「ちょっとだけ泣かせてくれ」をカットしたのは許さないぜ!
で、ラストのライブシーンですが…。
よし、宮崎あおいよく頑張った!(笑
そんな切なくもあり厳しくもあり、暖かくもある作品でした。
リョーチ的評価は100点満点中
90点です。
原作を破堤させることなく、アレンジを加えて
映画向けになった
ソラニン。
それでもその根っこにあるものは変わらない。
丁寧で非常によくできた作品だと思います。
大学生とか高校生向けの作品なのかも。
お気に入りキャラ:ビリー
さり気に芽衣子が好きなビリーいい奴だよビリー。
本名山田のビリー最高だぜ。
ちなみにタイトルの
ソラニンが「ジャガイモの芽の毒にかけて~」と思ってるそこのあなた!
そうじゃないのよ、それは
後付け設定なのよ。
本当は
アジカンのソルファをソラニンと聞き間違えた当時にいにおの彼女の発言からきてるのよ。
豆知識でした。
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